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Tuesday, March 31, 2020

いま地球のためになにができるか、人気ファッションブランドの最新サステイナブル事情。<後編> - Pen-Online

100%リサイクル可能。カラバリは全部で15色。各¥18,700(税込)/すべてポロ ラルフ ローレン(ラルフ ローレン TEL:0120-3274-20)

リサイクルされたペットボトルからつくられる “アースポロ” 。このポロシャツを1枚つくるのに使用されるペットボトルは約12本。深刻な環境負荷となっているペットボトルの廃棄問題に少しでも役立つようにと、立ち上げられたプロジェクトだ。ちなみにポロ ラルフ ローレンは2025年までにこの取り組みを通じて1億7000万本のペットボトルをリサイクルすることを約束。シーズンを追うごとにカラーバリエーションも増え、買う楽しみも増している。

右袖のポロのロゴは、最初の「O(オー)」の部分が地球のマークになっている。地球環境に配慮したアイテムである証し。

グリーンのポロシャツを除いて、ポニーのロゴはすべてグリーン。エコサステイナブルを意識したデザイン。

テクスト──ジャングルの恩恵を受けた、コットンを使用。

繊維が短く切れやすいため、職人がつきっきりで織っている。ラフな見た目に反し、手触りはやわらか。ジャケット¥79,200(税込)/テクスト(パーキング TEL:03-6412-8217)

国土の約60%をジャングルが占めるペルー。そこで採れる独自の素材が、アマゾンジャングルコットンだ。繊維長は短いがやわらかく、コットンボールは大きく、油分をたっぷり含む。病気や害虫に強く他の作物と混作されるため、化学薬品を一切使用しないで育てられるのが特徴だ。自然な色みを活かして、染色を施さずに仕上げられており、総じて環境負荷が低い。栽培時に水を大量に使用する綿だけに、自然栽培による貢献度は高い。

ジャングルコットンが採れるアマゾンの源流域。

油分が多いのが特徴のアマゾンジャングルコットンを生地にしたのは、日本で100年以上の歴史をもつ工場だ。

クラス──リサイクルが難しいナイロンを再利用。

デニムジャケットは、紡績し直した糸をスペインから輸入し、ションヘル織機で織り上げたセルビッチデニムを使用。染め直しをしていないのも特徴だ。ナイロンジャケットは紡績工場から回収された製造廃棄物をナイロン繊維に再生したものを使用。左¥40,700(税込)、右¥59,400(税込)/ともにクラス(ウィリー TEL:03-5458-7200)

数年前から環境問題に寄与したものづくりを展開する同ブランド。今季もリサイクル素材を使ったデニムジャケットと再生ナイロンを使用したジャケットが登場した。デニムに使われているのは、古着や市場からあふれたデニムを粉砕し紡績し直した糸。過剰供給に対するアンチテーゼ的なアプローチがユニークだ。再生ナイロンは、ポリエステルよりリサイクルが難しいナイロンを2種類使用。大気と土壌の汚染軽減に大きく寄与している。

ベータ ポスト──所有するだけでなく、思考を促すプロダクト

左:大島紬の技術を活かしてつくられたバッグ。右:使用後のレジ袋を細くカットして編んだポーチ。左¥42,900(税込)、右¥19,800(税込)/ともにベータ ポスト(ベータ TEL:03-5942-4395)

「beta : 試用、実験的な」。「post : (1)掲示する、(2)次の」。このふたつのワードをつなぎ合わせたベータ ポストは、プロダクトを通して「観る人の思考を促すこと」がコンセプト。今季は、奄美大島の職人と共同で開発した「ゴミと伝統工芸品」を合わせたプロダクトを発表。回収したレジ袋に、国指定伝統的工芸品である「本場大島紬」の技術を応用した新素材を開発、製品へと落とし込んでいる。捨てられるものと守られるもの。その哲学的な対比が面白い。

ビニールを裂いてひも状にし、縦糸にシルクを織り込み生地を再生。もとの柄が透けて残るのも面白い。

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