萩生田光一文部科学相は1日の閣議後の記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大による休校長期化を踏まえ、学校の始業・入学時期の9月への移行について「社会全体で認識が共有できるのであれば選択肢になる」として、改めて検討を進める考えを示した。「新型コロナの今後の状況を見定めて考えるべきことだ」とも述べた。
政府が緊急事態宣言を延長する方針を固めたことで休校がさらに長引く可能性に触れ「その間の学習は夏休み短縮や学校行事の見直しなど、無理をしないと取り戻せない」と指摘。「子どものためにとってそれがいいのかと常に自問自答しており、その解決策として9月に新学期を移すことを一つの選択肢として考えている」と語った。
菅義偉官房長官も1日の閣議後会見で、9月入学に関して「社会全体に大きな影響を及ぼすものだ」と指摘。今後の対応について「時々刻々と変化する事態を十分注視する。文部科学省で必要な対応を前広に検討したい」と述べるにとどめた。
9月入学を巡っては、移行期の子どもたちの受け皿確保や就職時期の調整などの課題が指摘されている。政府は4月30日、関係省庁の幹部による勉強会を設け、本格的な検討を始めた。文科省は経済界とも意見交換を始めている。
与野党でも議論が始まった。自民党は1日、文部科学部会と教育再生実行本部の合同会合を開き、検討事項や課題を巡り協議。国民民主党や日本維新の会も9月入学に賛同する立場をとる。国民民主など野党会派は近く、9月入学への制度変更を促す提言を萩生田文科相に渡す方針だ。
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May 01, 2020 at 09:04AM
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新型コロナ:9月入学「社会で認識共有必要」 萩生田文科相 - 日本経済新聞
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