2022年の夏ドラマの振り返り
2022年6月25日~9月29日までの前クール、夏ドラマにおいて、初回放送と全放送回の視聴者の注目度の平均を比較致しました。ランキングは以下のとおりです。
※注目度…テレビの前にいる人のうち、テレビ画面に視線を向けていた人の割合を表します。
『六本木クラス』が「ながら見」されなかった理由
1話で注目度1位だったTBS日曜劇場『オールドルーキー』は、全話を通じた平均注目度も1位となっています。
一方、テレビ朝日の『六本木クラス』は、1話の注目度は8位。全話平均では2位に浮上しています。回を追うごとにドラマの内容そのものに惹きつけられ、しっかり画面を見るようになった視聴者が多かったようです。テレビ朝日『遺留捜査』も、1話放送時は16位で、全話平均で10位と同様の推移を見せています。
『六本木クラス』の場合、もともと面白い原作があったことで視聴者も次のストーリーがある程度予測できたこと、SNSなどで「原作に忠実でわかりやすく安心して見られる、クオリティが高い」といった評判が広がったことで、視聴者の間で「タイムパフォーマンス(タイパ)」の良いドラマだと認識されたのではないでしょうか。「きっと次も面白いから毎回ちゃんと見よう」と。
他にも『ユニコーンに乗って』『石子と羽男』『魔法のリノベ』は、初回放送時の好順位を維持。視聴者に「ながら見」をさせず、内容の面白さで高い注目度を集め続けました。一方で、1話で視聴者の注目を集められたものの、そのインパクトを維持できなかったドラマは次第に「ながら見」となってしまい、順位を落としたようです。
インパクトの強いシーンの繰り返しが注目度につながる
1話の注目度8位から大幅にランクアップした六本木クラスの注目度推移を、他ドラマの平均と比較してみました。
他のドラマは、4話で一度数値を下げた後、最終回へ向けて右肩上がりに注目度が上がっていきます。一方、六本木クラスは、一貫して他ドラマ平均よりも高い注目度を示しているだけでなく、2、5、8、10、12話と何度も「注目度の山」ができています。
グラフの山が高い回について見てみると、5話は新(竹内涼真さん)と長屋会長(香川照之さん)の直接対決、8話は長屋龍河(早乙女太一さん)と葵(平手友梨奈さん)の凄まじい演技合戦が話題となり、12話では長屋会長が病に倒れ葵が拉致されるという、注目を途切れさせないストーリー展開が、複数の山につながったと見受けられます。
とはいえ、すべての放送回に刺激的な展開を入れることが、すなわち良質なドラマであるというわけではないので、今後もどのようなドラマが視聴者の注目を集めているのか、様々なパターンを分析していきたいと思います。
■今回分析に利用した指標について
※注目度とは?
テレビの前にいる人(滞在者)のうち、テレビ画面に視線を向けていた人(注視者)の割合を表します。シーンに注目している度合いがわかります。
REVISIOでは、視聴者のテレビへ目線がどれだけ向けられたのか、テレビ番組では毎分、CMでは毎秒でデータを取得しております。今後も注目のテレビ番組やCMの分析を行って参ります。
【REVISIO株式会社について】
REVISIO株式会社は2022/10/1より、TVISION INSIGHTS株式会社から社名を変更いたしました。
人体認識技術によってテレビ番組・CMの視聴態勢データを取得し、BtoB向け視聴分析サービスを提供しています。ご家庭のテレビに、REVISIOが独自に開発した人体認識技術を搭載した調査機器を設置し、調査参加者の視聴態勢を毎秒で自動的に取得。「誰がテレビの前にいて、ちゃんと見ているか」というREVISIO独自の注視データを広告主・広告会社・放送局など国内累計160社以上のクライアントにご活用いただいています。
現在、国内では関東エリアの2,000世帯・関西エリア600世帯、地上波/MX/BSの全番組の視聴データ、ならびにコネクテッドTVの注視データを提供しています。
からの記事と詳細 ( クールを通して注目されるドラマの特徴はなに? - PR TIMES )
https://ift.tt/erE1h4a
No comments:
Post a Comment