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Monday, September 4, 2023

1年間に購入したものは「登山靴」が最多!登山者のブランドイメージ ... - 株式会社 山と溪谷社

apaituberita.blogspot.com

山と溪谷オンラインが毎年実施している登山者のブランドイメージ・購買動向調査。今年も9月11日まで、アンケート形式で調査を行っている。約5700人から回答を得た昨年の調査から、登山者の購買動向を見てみよう。

ブランドイメージ・購買行動調査とは?

山と溪谷オンラインが毎年実施している登山者のブランドイメージ・購買行動調査。登山者がもっているアウトドアブランドのイメージや、所有している登山道具、購買行動、ニーズなどをオンラインのアンケート形式で調べるこの調査の結果は、個人情報等を除いた上で調査に協賛するアウトドアメーカーに共有し、製品の開発などに役立てられている。

今年は9月11日までアンケートを実施中。総額121万円相当の登山用具が47人に当たるプレゼントつきなので、ぜひご協力を。

昨年の調査で得られたデータをすこしだけ紹介しよう。2022年は、約5658人(有効サンプル数。男性77.1%、女性22.9%)から回答をいただいた。そのデータから、最近の登山者の購買動向を見ていきたい。

過去1年間に新規購入したアイテムは「登山靴」が最多

過去1年間に新規購入したアイテムについての質問では、「登山靴・トレッキングシューズ」(トレイルランニングシューズ、クライミングシューズは除く)が42.7%で最も多かった。第2位が「登山用のズボン」40%、第3位は「吸汗速乾等の機能性アンダーウェア」38.8%、第4位「登山用ソックス」34.9%、第5位「雨具・レインウェア」が24.9%と続いた。

登山靴は登山用具の中でも高額なアイテムの一つで、安価なものでも1万円以上、高価なものでは5万円を超える製品も少なくない。それでも、実に半数近くの人が登山靴を1年以内に購入していたということになる。過去3年ほど遡って調査結果を見てみても、最多が登山靴という結果は変わらない。回答者の半数以上は毎年調査に協力してくれている山と溪谷オンライン会員と推測されるため、回答者は高頻度で登山靴を購入していることになる。

ここからは推測の域を出ないが、登山靴が多様化・細分化する傾向が、この購買行動のベースになっているのではないだろうか。現在の登山靴は用途ごとにさまざまなプロダクトが登場しており、その商品数は膨大だ。たとえば、無雪期登山を想定した靴であっても、山の地形・標高や背負う装備の重量、登山者の歩行速度などに応じて、各登山靴メーカーが最適化した靴を開発するようになった。新素材や新しい加工技術などの登場が、そうした新製品の開発と量産化を可能にしている。

ユーザーもこうした登山靴の最新事情を把握して、自分の登山にぴったりの一足を求めて新しい一足を手に入れる——そんな購買行動が見えてくる。最初に買ったエントリー向けの一足をある程度履きこむころには「ホームマウンテンをリラックスして歩ける軽快な靴がほしい」「アルプスに行くためにもっと堅牢な靴がほしい」といった、次の一足のイメージが湧いてくる。あるいは、「もう少ししっかりフィットする靴がほしい」「もうすこし足当たりが柔らかい靴がほしい」といったフィッティング面での希望も出てくるものだ。ベテランであっても、登山シーンごとに最適な一足を求めて新しい靴を購入する、という購買行動が想像される。そして今、登山靴市場にはそうしたユーザーのリクエストに応えてくれる豊富な選択肢が用意されているのだ。

1年間で購入した登山用具は5〜8万円が最多、許容できる値上げは10%程度まで

1年間で購入した登山用具の合計額についての質問では、5〜8万円が最多の18.7%、第2位が3〜5万円(17.1%)、第3位が10〜15万円(11.7%)となっている。過去の調査結果と比較すると、8万円以上購入した人(34.3%)が減少傾向にある一方、3万円未満だった人(30%)で増加していることがわかった。

昨年夏の調査は2021〜22年を対象期間としたものだったため、コロナ禍の影響が続いて登山そのものを控えていた人も少なくなかったこと、物価の高騰などで一般的に消費行動が鈍化していたことなどが影響しているものとみられる。

登山用具についても原材料・エネルギーの高騰や為替の影響で価格の上昇が顕著だったため、昨年の調査では値上げに関する質問も設定。許容できる値上げ率を尋ねたところ、第1位は「10%程度まで」で50.3%、第2位は「状況によっては30%以上の値上げでも購入を検討する」の20.5%、第3位は「価格の安いブランドの商品に変更」の15.9%だった。半数の人は1割までが許容範囲とする一方で、必要な用具、ほしい用具は値上げ幅に関係なく購入を検討する人も多いことがわかった。

メインは登山専門店で購入も、ネットショップもすっかり定着

登山用具の購入場所についての質問では、登山専門店が最多で85.8%。第2位が楽天・アマゾンなどのインターネットショップで42.3%、第3位がメーカー・ブランドの直営店41.9%、第4位が登山専門店のインターネットショップ32.1%、第5位がメーカー・ブランドのアウトレット店(実店舗)28.5%となり、専門店の強さが光った。実店舗での購入理由としては「実物を見ることができる」「試着・試履をすることができる」「店員の説明を受けることができる」が上位を占めた。

着実に購入者が増えているインターネットショップの利用サイトについては、アマゾンが60%、専門店のネットショップが57.5%、楽天が40.5%、メーカーおよび輸入代理店の直販サイトが32.8%という内訳となった。ネットでの購入の理由は「値段が安い」が最多だったが、実店舗に行く時間がない、選択肢が多い、在庫がわかるといったネットショップならではの利点についての回答が多かった。

逆にサイズや色味などを実際に確認できないのがネットショップの弱点だが、66.8%の人が実店舗でサイズやカラーを確認したことがあると回答。また、逆に実店舗で購入する場合でも、74%がネットショップで情報収集したことがあると回答した。

ネット購入の可能・不可能をアイテムごとに聞いた項目では、通販で購入できる用具としてアイテムとして「ベースレイヤー、アンダーウェア」(76.8%)が最多で、次いで「その他のアパレル」(73.7%)、「トレッキングポール」(69.7%)と続いた。一方で、登山靴は79.3%が「通販では購入できない」と回答。アイテムによって実店舗とネットショップの使い分けをしている登山者の行動が裏付けられた。

所有ブランド最多はモンベル、専門ブランドも根強い支持

所有ブランドについての項目では、アイテムごとに質問。モンベルは登山靴・トレッキングシューズ32.8%、ザック31.2%、雨具・レインウェア・アウターシェル60.5%といわゆる「三種の神器」すべてで最多となった。モンベルはベースレイヤー、防寒用中間着、ジップアップシャツ・山シャツ・カットソーなど、そのほかウェアカテゴリでも第1位をキープした。登山用具をほぼ全方位的に展開するモンベルは、製品の機能性とコストパフォーマンスの高さに加えて、全国に直営店約120店舗を展開するほか、ネットショップも充実しており、販売網の充実ぶりも圧倒的シェアの理由とみられる。

一方で、専門ブランドも根強い支持を集め、機能性サポートタイツ第1位はCW−Xが44.5%、火器類(バーナー・コンロ)第1位はプリムスの44.5%、トレッキングポール第1位はレキの28%だった。

購入したいギアは専門ブランド。ウェア関連はモンベルが人気

購入したいブランドについての質問では、ギアのカテゴリで専門ブランドの人気がうかがえた。登山靴・トレッキングシューズの第1位はスポルティバの31.2%、ザックはグレゴリーの28.9%となった。

ウェアはやはりモンベルが人気で、雨具・レインウェア・アウターシェルは42%、ベースレイヤー35.6%で第1位。防寒用中間着などでも第1位となった。

一方で、ウェアの各カテゴリの第2位を見ていくと、さまざまなブランドがその個性を発揮してモンベルに肉薄していることがわかる。アパレルブランドとしても人気のザ・ノース・フェイスは雨具・レインウェア・アウターシェル、ジップアップシャツ・山シャツ・カットソーなどそのほかの中間着、登山用ズボンなどのカテゴリで第2位につけた。ベースレイヤーは「ドライレイヤー」で定評があるファイントラックが、防寒用中間着(ダウン・インナーダウン・化繊素材も含む)や防寒用中間着(フリース)は「ダウンセーター」「R1」などの名品で知られるパタゴニアが2位に迫っている。

2023年、あなたはなにを買いましたか?

2023年の夏山シーズンは新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う行動自粛がほぼ終了し、久しぶりに各地の登山エリアがにぎわった。数年のブランクをへて山に復帰した人も多く、劣化したり、使い古した登山用具をあらためて購入したケースも多いことだろう。また、近年のキャンプブームをきっかけに山に登り始めた人や、コロナ禍の外出自粛の反動でインドア派からアウトドア派に転じた人など、新たに登山を始めた人も少なくないはずだ。ぜひ、アンケートに協力していただいて、あなたの購買行動について教えてほしい。各メーカーは登山者の要望に応えるべく、新しい商品開発や価格の適正化などに取り組んでいくはずだ。

ブランドイメージ&購買動向調査 2023

実施期間 9月11日(月)まで
調査方法 インターネットでのアンケート調査
プレゼント 総額121万円相当、当選人数47人
アンケートURL https://www.yamakei-online.com/secure/yolbis2023_top.php

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