全国の小学５年生と中学２年生の男女を対象にした２０１９年度の全国体力テストで、いずれも１８年度より体力が落ちていることが分かりました。特に小５男子は調査が始まった０８年度以降、最低になりました。小５と中２の男女すべてで、走る力が下がっていることも分かりました。
このテストは、国が子どもの体力を向上させるための政策を決めるのに役立てる目的で行われます。今回は１９年４～７月に全国の約２０１万人を対象に実施し、スポーツ庁が昨年１２月に結果を公表しました。
テストには握力や反復横跳び、５０メートル走、ボール投げなど８種目の実技があります。ほかにテレビ、スマートフォンなどを見る時間や、朝ご飯を食べるかといった日常生活も調べます。
実技の結果を点数にした合計点（８０点満点）の平均はいずれも下がり、特に目立ったのが走力でした。５０メートル走は小５男子が０・０５秒、小５女子と中２の男女が０・０３秒、遅くなりました。持久走は中２男子（１５００メートル）のタイムが６・３秒、中２女子（千メートル）が３・１秒悪くなりました。
一方、テレビやスマホ、ゲーム機で映像を見る時間は増えています。平日に２時間以上見るという子どもがたくさんいて、５時間以上見る人もいました。長く見すぎると実技の結果がよくないことも分かりました。
オリンピックの水泳でかつて金メダルを取ったスポーツ庁の鈴木大地長官は「結果を重く受け止める」と話しました。スポーツ庁は子どもが小さいころから家の中でスマホを使い、運動する時間が少なくなっているとして「意識して運動習慣を身に付けてほしい」と呼びかけています。
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March 09, 2020 at 04:00AM
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