荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第707回
2021年04月06日 12時00分更新
東京都足立区にあるとある古いお寺を訪問したとき、鐘楼の袂になにや妖しげな物体が転がってるぞ、と思ったら猫だった。陽射しがほんのり当たって気持ちいい午後だったとはいえ、いくら人の行き来が少ないお寺の境内だからといって、無防備にもほどがあるというか、そもそも室内飼い猫ならともかく、外の猫ってそんな格好で寝る?
こんな格好でいてピクリとも動かないので、気になったのでそーっと近づいたら「ん?」って顔で首をもたげた(けど起きてない)。それが冒頭写真。
幸せそうだよねえ。2021年の3月は平均気温が記録的な高さだったそうで、陽射しの下でお昼寝する猫の姿をよく見たのもそのせいかもしれない。ふかふかした草のベッド、人があまり入ってこないお寺の境内、うららかな春の日という条件のおかげで伸び伸びと生きてるんだろうなと思う。近づいても起きる気配がなかったのでぐぐっと望遠でアップ。
というわけで、4月最初の「這いつくばって猫に近づけ」はのんびりとぽかぽか陽気ならではの春の無防備な猫たち。この日に出会った猫はみな春の陽気に当てられてたのだ。
次に出会ったお昼寝猫は商店街。家路を急いで駅に向かう途中、理容店の前に止まってたスクーターに何かもふっとした物体がのっかってるのに気づいてしまったのだ。人通りが非常に多い商店街だし、スクーターの上という目立つ場所だし、まさか猫じゃあるまい、ぬいぐるみか何かかなとちょっと回り込んでみると、めちゃ猫。
これもまた気持ちよさそう。道行く人が誰も気にしてないってのがいい。そっと見てたら、歩いてきた若者がこの猫を何気なくささっと撫でて理容院に入っていったので、もうすっかり看板猫なんだろう。
その理容店から道路を挟んだ向かいのビルに美容院がある。なんとそこの前にも猫がいたのだ。
しきりにガラスに向かって何かしてるので、中に入れて欲しいのかなと思ったが、だったらアピールするべきはここじゃなかろう。そういうときの猫はたいていドアの前にいるものだ。なぜわざわざその位置?
気になったので横に回ってみると、しきりにガラスに向かって何かしてる。ガラスに映った自分にちょっかいかけてるのか?
いや、見てると頬をすりつけたりもする。
しまいにはこんなである。
やがて去っていったけど、いったいなにをしていたのか。まさかガラスに映る自分にじゃれてたわけじゃないよな。もしかして、誰かがそこにまたたびの粉でもふりかけたとか……だったらこの行動もわからないでもないが、いったい誰がなぜそこに?
よくわからないのだけど、あまりに面白かったのでここに披露いたします。この日、ちょっと遅刻したのはこの猫のせいです。
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