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Tuesday, December 21, 2021

つみたてNISAの「複利効果」ってなに? 大きな差が出るって本当? |Money VIVA(マネービバ) - 株式会社三井住友銀行

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教えて先生! つみたてNISAのA to Z

2021.12.22

つみたてNISAの「複利効果」ってなに? 大きな差が出るって本当?
つみたてNISAは複利効果の高い投資方法と聞いたたておさん。でも、複利効果ってそもそも何のこと?

複利について詳しく知らないことに気付いたたておさんは、FP(ファイナンシャルプランナー)に複利効果の意味とメリットを聞いてみました。

長期・積立投資のメリットをまずはおさらい

つみたてNISAと複利効果のメリットは?

つみたてNISAの特徴のひとつでもある「長期・積立投資」には、以下のようなメリットがあります。

リスクを抑えて運用できる

同じ金額を投資するにしても、短期投資と長期投資では投資の際に生じるリスクは異なります。

たとえば100万円を運用する場合、短期投資では短いスパンで100万円を投資するので、直後に価格が下がった場合、大きな損失を被るおそれがあります。

一方、毎月5万円ずつを20ヶ月にわたって投資した場合、そのうち5ヶ月間で値下がりしたとしても、残り15ヶ月間で価格が上がっていれば、トータルではプラスになります。

特につみたてNISAの場合、値動きにかかわらず毎月一定額を投資する仕組みになっているので、一回あたりの買付額が平準化され、リスクを抑えて運用することができます。

複利効果で大きな運用益を期待できる

今回のテーマである「複利効果」によって大きな運用益を期待できるのも長期投資ならではのメリットです。

複利効果とは、運用益を再投資することで利益が増幅していく効果のことです。

投資信託を保有していると、運用実績に応じて分配金が支払われますが、これを元本に組み入れて再投資すれば、「利益が利益を生む」状態を作り出すことができます。

さらに、通常の投資では利益に対して20.315%の税金がかかりますが、つみたてNISAでは複利効果で得られた利益のすべてが非課税になるメリットがあります。

「複利」と「単利」の違いって何?

そもそも複利効果とは?
預金や投資信託などの金融商品には、資産額に応じて金利がつく仕組みになっています。

この金利には「単利」と「複利」の2種類があり、性質が大きく異なります。

まず単利ですが、商品に投資した元本に対して付加される金利のことです。

単利の仕組み

※500万円を元本として金利3%で運用した場合

運用実績は元本に反映されず、常に同じ金額の元本に対して利息が付く仕組みになっています。そのため、毎月同じ金額が上乗せされます。

一方の複利は、投資によって得た運用益を組み入れた元本に対して付加される金利のことです。

着実に運用益を生み出していれば、それに比例して元本もどんどん増えていくので、同じ元本・利回りで運用した場合、単利よりも資産を増やすことができます。

複利の仕組み

※500万円を元本として金利3%で運用した場合

投資信託では、運用によって得た利益は「分配金」という形で支払われます。毎月分配金を受け取る方式の場合は単利、分配金再投資・無配分の場合は複利となります。

将来の目標に向けて、より効率的な資産運用を目指すのであれば、単利よりも複利効果を狙える投資商品を選んだ方がよいでしょう。

投資商品を選ぶ際は、利回りだけでなく、単利か複利かもあわせてチェックするようにしましょう。

つみたてNISAはどうして複利効果が大きいの?

つみたてNISAの複利効果が大きい理由は?
前述の通り、投資信託で得た利益は分配金という形で投資家に還元されます。

ただし、つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための制度ですので、資産運用にあたっては分配金を受け取らず、元本を増やして複利効果を得ることを推奨しています。

投資対象商品も「分配頻度が毎月でないこと」が条件の1つになっていることから、一部を除き、ほとんどの商品が分配金を支払わない「無分配型」となっています。

無分配型の投資商品では、運用益は自動的に元本に組み入れられて再投資されるため、つみたてNISAの運用期間中は、継続的に複利効果を得ることができます。

さらにつみたてNISAの場合、毎年の新規投資額を40万円以内に収めれば、運用益に対して税金がかからない「非課税投資枠」が設けられています。

通常の投資信託であれば、運用益に対して20.315%の税金を納めなければなりませんが、つみたてNISAなら利益が丸ごと残るので、複利効果をそのまま得ることができます。

つみたてNISAの複利効果をシミュレーション!

つみたてNISAの複利効果は他の投資と比べてどれくらい大きい?
以下では、複利効果をわかりやすく説明するために、5年間にわたって毎年40万円ずつ元本を積み立てて利回り5%の商品を運用した場合の資産の増え方を、単利と複利に分けてまとめました。

まず、単利の場合は運用益は元本に組み込まれません。単純に毎年の元本に対して利息が付く仕組みになっています。

以下、毎年40万円を運用益5%の「単利」で運用した場合のイメージをみてみましょう。

毎年40万を積み立てて単利運用の場合
一方、複利の場合は、運用益をそのまま次回の元本にプラスして再投資となるため、年を経るごとに単利より元本の額が大きくなっていきます。

先ほどと同じ条件で「複利」にした場合の運用イメージは、以下の通りです。

毎年40万を積み立てて複利運用の場合

さらにつみたてNISAの場合、年間40万円までの新規投資額から得られる運用益は非課税になるため、より元本が増えやすい仕組みになっています。

まとめ

投資商品の金利には、単利と複利の2種類がありますが、元本にのみ金利が発生する単利に比べると、元本に運用益を組み入れて運用する複利の方が効率よく資産運用できます。

複利は長期運用によって元本が増えるほど効果が大きくなるので、つみたてNISAで資産運用するのなら、なるべく長く運用することを心がけましょう。

なお、つみたてNISAの非課税期間は最長20年間ですが、投資を始めてから20年間ではなく、毎年の新規投資額に対して20年間の非課税期間が設けられます。

たとえば2021年につみたてNISAを開始した場合、2021年に投資した分の運用益は2041年まで非課税となりますが、その翌年の2022年に投資した分の運用益は2042年まで非課税となります。

ただ、つみたてNISAの投資可能期間は2042年が最終年となっていますので、時間を味方につけて複利効果を大きく得るためにも、早めに投資を開始することをおすすめします。

※2021年12月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。

執筆:金子 賢司

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