道路には、白の実線・破線、黄色の実線、白と黄色が組み合わされた線など、さまざまな線が引かれている。これらの線にはそれぞれに意味があるものの、免許取得から年月が経つと、意味がイマイチわからなくなっていることもあるだろう。
そこで今回は、思わぬ違反をしないためにも、道路にある線の基本的な意味(原則)を改めて確認しておこう。
文/齊藤優太、写真/AdobeStock(トップ画像=araho@AdobeStock)
【画像ギャラリー】なんか種類が増えてない!? 白の実線・破線、黄色の実線、白と黄色の組み合わせ……道路は線でいっぱい!!(5枚)線は基本的に3種類とおぼえよう!
線の種類は、白の実線、白の破線、黄色の実線の3種類が基本だ(ドットラインや矢羽根型、歩道に引かれているペイントを除く)。
これらの線は、単一で引かれることもあるが、組み合わされて引かれたり、二重線で引かれたりすることもある。また、線が引かれている場所によって意味が異なることもある。
わかりやすいのが黄色の実線だ。黄色の実線は、見通しが悪いカーブや事故の多発が予想される車道などで「追越しのための右側部分はみ出し禁止」という意味で使われ、交差点付近や分岐・合流付近などでは「進路変更禁止」という意味になる。
このように、同じ線でも場所によって意味が異なることが、事態をややこしくしている。
どれが中央線(センターライン)なのかわかると他の線がわかりやすくなる
中央線(センターライン)がわかると、その他の線の意味が理解しやすくなる。そもそも中央線とは、道路の中央であることを示す線だ。運転免許を取得する際の学科試験で「中央線は必ず道路の真ん中にある」というひっかけ問題が出題されたことを覚えている方も多いのではないだろうか。
中央線は、片側の道路の幅が6m以上の場合には実線、6m未満の場合には破線となる。また車線が複数ある道路や、進路変更禁止の道路標示がある場所などでは、2本の実線で表示される場合もある。
中央線の話題になると、はみ出してよい線とはみ出してはダメな線はどれかという話になることがあるものの、大前提として中央線をはみ出して通行するのは基本的にNGだ。
ただ実際の道路では、やむを得ず中央線からはみ出なければならない場面が多くある。中央線をはみ出す際の基本的なルールは、次のとおりだ。
・白の実線:はみ出し禁止
・白の破線:はみ出しや追い越しが可能
・黄色の実線:追い越しのためのはみ出し禁止
いずれの線であっても、工事現場などの障害物を避けるときは、中央線より右側にはみ出して通行するしかない。障害物を避けるためにやむを得ず右側にはみ出す場合は、合図(ウインカー)を出し、対向車など他の交通に注意しながら避けよう。
複数の車線があると実線・破線の意味が変わる
片側に複数の車線がある道路の場合、それらの車線を区切っている線はセンターラインとはいわない。車両通行帯(車両通行帯境界線/車線境界線)と呼ぶ。
車両通行帯ならば、白の実線・破線ともに進路変更することが可能。ただし黄色の実線は「進路変更禁止」の標示となるため、原則として進路変更することができない。「原則として禁止」ということは、例外があるということ。例外は、駐車車両や工事現場などの障害物を避けなければならないときだ。
また首都高速の白実線もよく疑問の対象になる。これが中央線であればはみ出して走行することはできないが、車両通行帯を区切っている白線なので進路変更をしても構わない。ただし道路標識でトンネル内の追い越しが禁止されており、そこに高速の出口があるような場合の白実線は、出口に出るための進路変更は認められるが、追い越しのための進路変更は違反となることがあるため注意が必要だ。
このように、原則と例外を区別して理解すれば、運転がよりスムーズになるだろう。
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