夏休みも終わりが近づく(人によってはもう終わってるかも)8月末。Steamに関する小さな疑問を調査&解消する「Game*Sparkの夏休み自由研究」企画ですが、好評につき第2弾の研究を実施できることとなりました。
今回のお題は、「記事執筆時点で最も発売日が遠いゲームってなに?」 「Steamワークショップのアイテム数が最も多いゲームは?」の2つ。地味に気になるけど、どうやって調べればいいの?というところから調査して報告いたします。なお、調査内容は2023年8月下旬時点のものです。
Steamワークショップのアイテム数が最も多いゲーム・ソフトウェアはなに?
ひとつめは、Steamワークショップのアイテム数が最も多いゲームを調べます。PCゲームのModというとファイルを外部サイトでダウンロードして、ゲームフォルダの中身を書き換えて……と難しいイメージがありますが、Steamワークショップは「サブスクライブ」ボタンをひとつ押すだけで導入できてしまうのが大きな魅力です。
しかしながら、あまり管理が行き届いていないのか他ゲームからのぶっこ抜き疑惑のあるモデルや無断使用らしきイラストなどが使われていることもしばしば……。混沌としたMod文化の一端を感じることはできますが、やはり法令遵守でいたいところです。何事も使い方次第!
■結果の予想
やはり、Steamワークショップが活発なイメージがあるValve発売作品であると予想します。その中でもModで遊ぶことに特化したサンドボックスゲーム『Garry’s Mod』が一番多いと予想します。
同作は『Half-Life 2』や『Team Fortress 2』などSourceエンジン製のアセットを自由に使って遊べるサンドボックスで、各ゲームのモデルやオブジェクトをいじって遊ぶだけでなくワークショップの導入で様々なゲームに変身します。その気になれば、無限に遊べてしまいそうな作品で、筆者もよくSteamワークショップのお世話になりました。
■調べる方法
Steamワークショップの総合ページを参照します。すべての対応ゲームのアイテム登録件数が掲載されているため簡単な調査だな!と思ったのですが、ここで問題発生。
このページは古いまま機能が更新されていないためか、ソート機能がアルファベット順しかありません。その上クリックしても反応がないようなので、地道に全ページを見ていく羽目になってしまいました……。
■結果
最もワークショップアイテム数が多いのは『Wallpaper Engine』の202万4,196アイテムでした。同アプリは動画や画像を簡単に壁紙に設定できるというもので、同時接続プレイヤー数ランキングでも常連のソフトウェアです。ただ簡単に作成できるだけあってか、NSFWものや無断使用と思われる版権モノなども多数……。もしも無許可の画像などを使う際は私的利用に留め、Steamワークショップへのアップロードはやめましょう。
他に多かったタイトルとして、筆者が挙げた『Garry’s Mod』の175万9,375件、新たなコースが作られている『Portal 2』の91万6,619件、乗り物を自由に作って遊べる『Scrap Mechanic』の46万3,260件などが挙げられました。しかしながら『GMod』ですら30万件以上もの差がつけられているため、『Wallpaper Engine』のお手軽さがわかります。
最も発売日が遠いゲームってなに?
2つ目は、発売日が最も遠いゲームを調べます。2025年、2026年発売などかなり先に感じる発売日アナウンスを行うゲームはたまに見かけますが、果たして最長はどの程度なのでしょうか。
■結果の予想
筆者の予想では、ふざけたデベロッパーがべらぼうに遠い日付を設定していると考えます。現実的な範囲ではおそらくないため、100年後の2123年と予想してみます。
■調べる方法
Steam公式上では今後発売予定の作品をうまく並び替える方法がおそらくなく、前回の「一番高いモノってなに?」編で使った全製品一覧ページは使えません。そのため、非公式データベースサイト・SteamDBの今後登場予定ゲームの一覧でチェックします。
なお今回の調査は発売日がしっかり決まっているものを対象とし、TBA(発売日未発表)や発売時期しか決まっていないタイトルは除外します。
■結果
最もリリースまでが長いのは、『The Mysterious Cat Tower』の6969年6月10日でした。可愛らしいRPGで筆者も気になるタイトルですが、リリースされるのは4949年も先となっており、とてもリリースまで生きていられる気がしませんね……!ちなみに、発売日は金曜日であるそうです。
その次に長いのは、『CITRON WORLD FORWARD:ZERO』の4444年4月4日でした。遠すぎる!ゲームがリリースされるのは2422年後となっており、生きてるうちにプレイできるか不安です……。
4444年なんて日付設定したのは一体どこのどんな人なんだ!と思い調べてみると、なんと日本の個人デベロッパーに行き当たりました。本作はサイバーパンクな都市を探索する2DアクションRPGで、キャラクターを切り替えて攻略していきます。
キャラクターがセクシーでかわいいだけでなく、敵の攻撃に対して適切な行動を取り、生じた隙に追撃を加える「アクションゲームが得意になる」というコンセプトのシステムも盛り込まれているようです。本日開催された、横浜ゲームダンジョンにも出展されていました。
他の遠すぎる発売日のゲームを見てみると、『VR Hentai Lesbians SEX(成人向けのため内容は割愛します)』の2100年1月6日や3Dホラーアドベンチャーの『Schoolmare』が某サイバーパンクゲーを思わせる2077年11月10日と、意外にもはっちゃけてないのは意外な結果でした。
■発展研究
本調査の過程で見つかった、リリース日が過去のゲームもついでにご紹介いたします。
発売日が1970年1月1日と今から53年前にリリースされた(?)『Hellraid』は、『ダイイングライト』シリーズで知られるTechlandが発売を予定していた中世ファンタジーアクションです。『The Elder Scrolls』と『Dead Island』が持つ最高な部分を携えた『HeXen』や『Witchaven』など90年代ファンタジーFPSの精神的後継作であるとして開発が進められていましたが、2015年には期待に応えられなかったとして開発が保留します。
その後2020年に『ダイイングライト』のDLCとして同名の「Hellraid」としてリリース。どこからかやってきた奇妙なアーケードゲームというワクワクする設定で登場したものの、Steamレビューはやや不評とあまり評価を得られませんでした。
同じ発売日のタイトルは他にもいくつか存在し、『NFT Simulator』やゲーマー向けチャットツール「Vodji Chat」などが挙げられます。いずれも同じく1970年1月1日となっているので、設定できる発売日の中で最も古い日付なのかもしれません。
しかしSteamDBを見ると、もうひとつ気になるものが。イギリスの人気SFドラマ「ドクター・フー」シリーズの1作である映画「地球侵略戦争2150」が登録されており、リリース日が“-70416000”となっています。ストアページにリージョンロックが掛けられているため正確な日付はわかりませんが、先述のものが“-86400”だったことを考えると、相当昔になっていそうです……。
今回の調査では予想できる範囲の結果とツッコミたくなるはっちゃけた結果の両方が飛び出しました。普段使っているサービスでも奥の奥を調べていくと意外なものが眠っているので、とても調べがいがあります。
「こんなんどうやって調べるんだろう?」というようなお題でも、意外と調べる方法が見つかるのも楽しいポイント。理想通りでなくても、近い結果を得られることも多いです。もし気になっていることがあれば、ぜひ調べてみてはいかがでしょうか。
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