熱中症予防の指標として世界的に使われている「暑さ指数」。何をもとに出しているか知っていますか?入試問題をもとに考えてみましょう。
暑さ指数の3要素
「暑さ指数」のもとになるのは「気温」だけではないんですね。
では今回の入試問題をみていきましょう。
問題に挑戦!
暑さ指数とは、3種類の温度をもとに算出されます。屋外の場合、暑さ指数は次の式で求められます。
暑さ指数(℃)=0.7×湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度
説明には時間の必要な言葉もあるので、ここではあくまでざっくりとですが、「湿球温度」は、先ほどの「湿度」、「黒球温度」は「ふく射熱」、「乾球温度」は「気温」のことだと思ってください。
「湿球温度」は、0.7をかけているので、暑さ指数の3つの要素のなかで「湿度」がいちばん大きなウエイトを占めていることが分かります。
問題を続けます。
ア 空気の湿り具合が大きい場所では汗が蒸発しにくく、蒸し暑くなるから。
イ 空気の湿り具合が大きい場所では汗が蒸発しやすく、蒸し暑くなるから。
ウ 空気の湿り具合が小さい場所では汗が蒸発しにくく、蒸し暑くなるから。
エ 空気の湿り具合が小さい場所では汗が蒸発しやすく、蒸し暑くなるから。
(立教池袋中学校 2019年)
さあ、どうでしょう?
式じたいは知らなくても、「湿球温度」がどんなものかがなんとなくイメージできれば、正解できそうですよね。
暑さ指数、つまりは熱中症と、「湿度」が大きく関係していそうだ、ということはわかりましたか?
キーワードがいくつか出ましたが、それらが、どう結びついているのか。環境省の太田志津子さんに聞いてきました。
湿度が大きな要素
湿気が多いと汗が蒸発しにくくなるということなんですが、どういう仕組みなんでしょうか。
太田さん
「汗は蒸発することによって、そのときに気化熱というものが奪われることによって体温が下がることになります」
人間は、気温が高くなって、体温が上がると、それを下げるためのひとつの手段として、体の中にある水分から汗を出します。
しかし、そこが「湿度」の高い環境だと…
太田さん
「空気のところにたくさん水分があると、体内の水分が外にいかず、汗が中にこもってしまう。こういったことがあって、体温が上がって、うまく体温の調節ができなくなります」
熱中症のリスクと暑さ指数の関係
太田さんが2つのグラフをみせてくれました。
どちらも、主な都市での、熱中症の疑いで救急搬送された人の数のグラフです。12年間分のデータがまとめられています。
1つめのグラフの横軸は、日中の最高気温。つまり、「熱中症搬送の多さ」と「気温」の関係を示しています。
「気温」が高くなると「熱中症搬送の多さ」がぐっと上がっているけれど、場所によっては37度を過ぎた気温で、搬送人数が下がったりもしている現象があります。一律に全部上がっているようにも見えません。
もう一方のグラフの横軸は、その日の最高の暑さ指数です。「熱中症搬送の多さ」と「暑さ指数」の関係を示します。
太田さん
「こちらのほうは、搬送人数とWBGT(暑さ指数)が、単調に相関をもって上がっています」
「気温」よりも、湿度を取り入れた「暑さ指数」のほうが、「熱中症搬送の多さ」との関係が深いように見えます。
太田さん
「気温よりも暑さ指数で見たほうが、熱中症の観点からは非常に理解しやすいことになります」
「湿度」というものが、体調を左右する重要な要素だということなんですね。太田さんは、日々の生活でもっと「湿度」を気にしてほしいと言います。
太田さん
「よく天気予報で出ている『湿度』もしっかり参考にしていただければと思います。非常に気温が高くなるようなときでかつ、『湿度』が高いときには、熱中症の危険性があるんだなということで、行動にあたっては予防行動をしっかりとるようにしていただければと思います」
「なぜ?」、実は知りたい「そもそも」を、鎌倉キャスターと考えていきましょう!。
コーナーのホームページでは、4月放送の第1回からすべての回のおさらいもできます。下のリンクからぜひご覧ください!。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/maruwaka-migake/
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September 02, 2020 at 02:12PM
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