もしお子さんに「内部留保ってなに?」と質問されたら、あなたは答えられますか? もしかしたら「知っているつもり」になっているだけで、正しく理解できていないかもしれませんよ。軽妙なコラムで多数のファンを持つ経済評論家・塚崎公義氏が、経済初心者のための超入門講座を開講! 原則として隔週土曜日の掲載です。第4回は「内部留保」について解説します。
儲かっても株主に配当せず、会社にとっておいたお金
株式会社は、株主が資金を出して設立し、儲かった分は株主が配当という形で山分けする、というのが原則です。しかし、儲かっても配当せずに会社にとっておく場合もあります。そのとき、配当されずに会社にとっておいた金額を「内部留保」または「利益剰余金」と呼びます。
会社が損したときに、借金が返せなくなって倒産してしまうのは嫌ですから、そんな事態を防ぐために、儲かった金を配当せずに会社にとっておく、ということが考えられます。
とっておいた資金は銀行預金しておいてもいいですが、借金の返済に使ってしまうほうが金利を支払う必要がなくなるのでいいかもしれませんね。もっとも、現金が減りすぎると資金不足で倒産する可能性が出てきますから、ほどほどが大切ですが。
会社が儲かりそうなので、儲かった金を使ってさらに大きな商売をして大きく儲けよう、ということで、配当せずにとっておく場合もあります。
「会社の儲けは配当したうえで、改めて株券を印刷してだれかに買ってもらう」という場合もあります。これを「増資」と呼びます。会社を作るときに株券と引き換えに資金を集めましたが、すでにある会社が追加的に資金を集める場合にも同様に株券と引き換えにするわけですね。
しかし、わざわざ新しく株券を印刷して買ってくれる人を探すくらいなら、いまの株主に配当を待ってもらう方が面倒がありません。もちろん、株主たちが「それでいい」という必要がありますから、株主たちの多数決が必要ですが。
内部留保は「バランスシートの右下」に書いてある
株券を印刷してだれかに買ってもらった場合、それは純資産としてバランスシートの右下に記載されます。そうであれば、配当するはずの資金を配当せずに内部留保しても、同様の扱いを受けるはずですね。というわけで、バランスシート右下の「純資産の部」に記載されるわけですね。
細かいことをいえば、純資産の部の中で株券と引き換えに集めた資金である「資本金」と「内部留保(利益剰余金)」に分けて記載されるわけですが、それは気にしなくてよいでしょう。
バランスシートの右下にある純資産の部は、会社が解散するときに株主に戻って来る金額を示しています。会社の資産を売って負債を返した残りは株主で山分けするわけですから。
ということは、配当せずに内部留保された資金は、会社が解散するときに株主に渡ることになります。つまり、儲かった分を「ただちに株主に渡すのが配当」「会社解散時に株主に渡すのが内部留保」であって、結局その分が株主のものであるということには変わりないわけですね。当然ですが。
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