全国で約1.9万人の郵便局長が所属する「全国郵便局長会」。参院選での集票力は他の団体を圧倒し、日本郵便の人事にも強い影響力を持っています。
郵便局で相次ぐ局長の不祥事の一部は局長会活動と密接に関わります。ただ、日本郵便は「社外団体」だとして詳しい実態に踏み入らず、局長会も一般メディアの取材はほとんど受けません。
いったいどんな組織なのか。内部資料や裁判資料などをもとに解説します。
Q 局長会ってどんな組織なの?
A 現役の郵便局長だけで構成する任意団体だね。会員のほとんどは、かつて「特定郵便局」と呼ばれた局の局長だ。民営化で名前が変わり、「全国特定郵便局長会」が「全国郵便局長会」に改名したあとも、「全特」という略称が歴史的な経緯を重視して使われているよ。
日本郵便が直営する郵便局には、約1100局の旧普通郵便局(現単独マネジメント局)と、約1万9千局の旧特定郵便局(現エリアマネジメント局)がある。旧普通局は市の中心部などにある大型局で、旧特定局は局員数人の小規模局が中心だ。
日本の郵便局網は明治初期、資金力が乏しい明治政府に代わり、地方の名士らが自宅などの私財を提供して築かれた。役人に準じる待遇を与えられる名誉と引き換えに、わずかな手当で郵便取扱所を営んだのが特定局のルーツ。戦後に特定局長は国家公務員になったのだけど、その後も局長ポストと賃料収入を得られる局舎不動産を家族や親族で引き継ぐ「世襲」が長く続いている例が多いんだ。
組織は全国郵便局長会のもとに、12の地方郵便局長会、238の地区郵便局長会、約1600の部会が連なる。会員の多くは全国郵便局長会に加え、地方会、地区会、部会とそれぞれの組織に加入し、会費もそれぞれの団体から徴収されているよ。
■Q 入会は任意だよね。なぜ…
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