『セルフトーク超入門』(シャド・ヘルムステッター 著、弓馬隆 訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)には、ネガティブなセルフトークの問題点とそれを変える方法、それが人生に与える影響についての重要な発見が記載されているのだそうです。
しかし、そもそも「ネガティブなセルフトーク」とはどのようなものなのでしょうか?
この点について、著者はこう記しています。
・うまくいかないという視点で考えたり言ったりするすべてのこと
・恐怖におののきながら考えたり言ったりするすべてのこと
・強みではなく弱みに意識を向けて考えたり言ったりするすべてのこと
・世の中を問題に満ちた場所とみなして考えたり言ったりするすべてのこと
・自分が何かを成し遂げるのを妨げる方向で考えたり言ったりするすべてのこと
・自分の将来を限定する方向で考えたり言ったりするすべてのこと
(10ページより)
たとえば、「なにをしてもうまくいかない」「どうせダメに決まっている」などのネガティブなフレーズを繰り返すこと。
しかしネガティブなセルフトークをすると、たとえ気づいていなくても、自分が失敗するように脳を導くことになるのだか。
しかも脳は、組み込まれたことを忠実に実行するというのです。
重要なポイントは、私たちがネガティブに考えるように生まれついているのではなく、そんなふうに考える習慣が身についてしまっているということ。
だとすれば、その習慣を変える必要があるのではないでしょうか?
そこで、本書が提案する「ネガティブなセルフトークを変える3つのポイント」にに注目してみたいと思います。
セルフトークに関する脳科学の研究を続けた結果、著者はこの問題の解決法につながる重要な答えを見つけたそうです。そのポイントは、次3つ。
1 現在のネガティブなプログラムを消去することはできるか?
長年にわたって脳のなかに組み込まれたプログラムを持っていたとしても、それを変えることは可能。
しかし、なにもしなければ、それは多くの場合、そのままになるだけ。
つまり、どんなレベルの「ネガティブなセルフトーク障害」を持っていても、それについてなにもしなければ悪化するばかりだということです。
ただし、もしネガティブで古いプログラムを新しくしてポジティブなプログラムと入れ替えたなら、ネガティブなプログラムを打ち消すことが可能になるそう。
[特記事項1] たとえ長年にわたってーー幼いころからずっとかもしれないーー脳の中にネガティブなプログラムを持っていたとしても、脳の神経可塑性のはたらきのおかげで、それを消去したり置換したりするのには何年もかからない。ネガティブなプログラムを入れ替えるのはたいてい数週間もあれば十分である。(48~49ページより)
[特記事項2] 消去したり置換したりするためにネガティブなプログラムをいちいち見きわめる必要はない。たとえネガティブなプログラムが潜在意識の奥深くに完全に隠れていても、本書で紹介するアドバイスはそれを打ち消すのに役立つ。(49ページより)
(48ページより)
2 よりポジティブでまったく新しいプログラムをつくることはできるか?
著者によれば、この問いに対する答えは「イエス」。
繰り返しを通じて現在のプログラムを脳のなかに組み込んだのだから、同じようにして新しいプログラムを脳のなかにつくることはできるということです。
何度でも繰り返せば、どんなに新しいプログラムでもつくることができるといいます。(49ページより)
3 新しいプログラムをつくるためのステップはどのようなものか?
著者はここで、そのプロセスを単純化し、基本的なステップに分割するためのガイドラインを紹介しています。
ふたつのパートから構成されており、ひとつはセルフトークを変えるために必要な具体的なステップ。
もうひとつのパートは、どの分野のセルフトークを変えたいかを見きわめる質問だそうです。
[ステップ1]監視する
始めるにあたり、これからの30日間、自分のセルフトークを監視しよう。言っているすべてのことと、心の中で思っているすべてのことに注意を払うのだ。 これからの30日間、自分が言ったすべてのことを誰かに録音してもらおう。そして、文字起こしをしてもらい、頻繁に言っているフレーズにマーカーで印をしてもらうといい。(52ページより)
印をしてもらったフレーズを読むと、自分のセルフトークの実態がわかるわけです。
大切なのは、心のなかで思っていることと、口に出して言っていることをすべて意識すること。
毎日、自分のセルフトークに意識を向ければ、それがどんなに足かせとなっているかがわかるということです。
自分のセルフトークを監視する習慣を身につける目的は、「心のなかで起こっていること」と「口に出して言っていること」に注意を払うこと。
それが、セルフトークを変えるための第一歩であるわけです。(52ページより)
[ステップ2]編集する
有害でネガティブなことを言ったり考えたりしていることに気づくたびに、すぐにそれをやめてポジティブな表現に言い換えよう。たとえば、ミスをしたときに「なんてバカなんだ」と嘆いているなら、すぐに気持ちを切り替えて、「たいしたことはない。私はもっと利口だ」と言おう。
あるいは、「何をやってもうまくいかない」と愚痴っているなら、「必ずうまくいく。計画を実行に移して最後までやり遂げる」という新しいポジティブな指令を脳に送ろう。(53ページより)
このように自分のセルフトークを編集することは、なりたい自分を正確に表現して脳を組み替えているということ。
ごまかしではなく、自分のあるべき姿を明確にしているということなのだそうです。(53ページより)
[ステップ3]お手本を聞く
新しい言語を学びたいなら、そのための最も効果的な方法は、その言語を録音したレッスンを聞いて練習することである。ポジティブなセルフトークを学ぶときも同じようにすればいい。 脳の中では、ポジティブなセルフトークを学ぶのは新しい言語を学ぶのと同じプロセスをたどることになる。すなわち、繰り返し聞いて、学んだ内容を理解することだ。 繰り返しがカギである。ポジティブなセルフトークを聞くとき、――毎日10分から15分でいいーー、脳にポジティブで明確で新しいメッセージを送ることになる。日々の繰り返しによって、脳はそれまで優勢だったネガティブで古いプログラムを無効にして書き換え始める。(54~55ページより)
毎日、セルフトークを練習していると、新しいセルフトークは自然に声に出して話せる新しいことばになるといいます。
その新しいことばは新しい生き方につながり、将来のすべての選択に影響をおよぼすわけです。(50ページより)
毎日が多忙で本を読む暇がない人のために、すぐに使える実用的な情報を簡潔にまとめているというだけあって、構成も内容もシンプルで簡潔そのもの。
そのため、有効なセルフトークについて知っておくべきことを、効率的に吸収することができるでしょう。
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Photo: 印南敦史
Source: ディスカヴァー・トゥエンティワン
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