知らなくても困らない……でも、知ってると誰かに話したくなるような【食べ物の違い豆知識】を紹介するこのシリーズ。22回目は、レストランのメニューなどでよく目にするこのふたつ。料理研究家・時吉真由美さんからのプチ知識も合わせて読めば、さらに詳しく!
「ソテー」と「ステーキ」の違いって…
どちらも食材に火を通して調理するものですよね。改めてその違いって?と思い調べてみると……。
肉や野菜などを炒め焼きにするのが「ソテー」
油やバターを使い、食材を短時間で炒め焼きにする調理法のこと。 「短時間で材料を炒{いた}め焼きにする方法。 肉のソテーはとくにステーキというが、ステーキは焼き加減を好みによって調節できるが、ソテーは完全に火を通す調理で、この点がステーキとソテーの違いである。」 【出典】日本大百科全書(ニッポニカ) 小学館
厚切りの肉や魚を焼いたものが「ステーキ」で、一般的にビーフステーキを指します
厚切りの肉や魚を焼いたもので、とりわけビーフステーキを指します。 「厚切りの肉や魚を焼いた料理。ふつうはビーフステーキをいう。」 【出典】デジタル大辞泉 小学館
で、つまり「ソテー」と「ステーキ」の違いは…
どちらも“焼く”という調理法自体は同じもの。 ただし、ステーキは厚切りの肉や魚と食材が限定的で、ステーキ=ビーフステーキと料理名として認識されていることが多いようです。 たしかに、ステーキと言われて連想するのは牛肉の塊を鉄板などで焼いたものですよね。 また、ステーキは焼き加減が調節でき、レアやミディアムなど細かな呼び名が存在するのもソテーとの違いと言えそうです。
より主菜感があるのはどっち?
ソテーはあらゆる食材を焼いたものに適用されますが、ステーキは肉、魚と食材が絞られるんですね。 料理研究家の時吉さんによると、 「強火で短時間に調理していくソテーは、肉や魚、野菜など食材を選びません。 ステーキも焼き料理ではありますが、使う食材は肉や魚などのタンパク源。表面だけを強く焼いて中はほぼ生な“レア”や、中心部にほんのり赤色が残るくらいの“ミディアム”など、焼き加減もさまざまで、しっかり火を通さない状態でいただくこともありますね。 ちなみに、同じ焼き料理に『ムニエル』もありますが、これは魚に小麦粉をまぶしてバターで焼いたものに限定した料理名。お肉を同じ調理法で焼いても、ムニエルとは呼びません」(以下「」内、時吉さん) “焼く”という調理法は一緒でも、食材や工程によって呼び方が違うんですね。 「ちょっと感覚的なお話しになりますが……。 ソテーはメインにも添え物にもなりますが、ステーキは主菜感のあるものであまりサブ扱いされませんよね。ステーキの〇〇ソテー添えはあるけれど、○○のステーキ添えといったメニューは見かけないかと」 たしかに! 「レシピサイトなどでは、“大根ステーキ”や“こんにゃくステーキ”など、肉や魚以外の食材を使っていてもステーキと名付けているものもありますね。どちらもお肉ではないので、大根ソテー、こんにゃくソテーのはずなのですが、『ステーキ』といった方がより豪華で主菜感があるように感じませんか? 明確な定義はありませんが、みなさんの中でもステーキ=豪華な主菜というのが共通認識になっているんだと思います」 肉や魚を焼いたもの=ステーキという枠を超えて、ステーキ=主菜として、感覚的にソテーと使い分けているのかもしれませんね。
【取材協力】
料理研究家 時吉真由美 (株)Clocca代表取締役 cooking Clocca代表 土井勝料理学校をはじめ各地の料理教室講師のほか、「ZIP!MOCO’Sキッチン」(放送終了)「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」などTV・出版物等のフードコーディネートや、料理、レシピ制作などで幅広く活躍中。 楽天レシピに多数のレシピを掲載する他、YouTubeチャンネル「Clocca Cooking Channel」にて、語り継ぎたい伝統的な行事食を中心に、作り方やプチ知識を公開中!
kufura編集部
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