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Wednesday, January 12, 2022

全国の高校写真部がオンラインで競う 逆転の発想で大会 - 朝日新聞デジタル

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 高校の写真部員たちが作品を競い合うオンライン大会「ウィンターカップ2021」が12月24日、福井県立丹生高校写真部の呼びかけで開かれた。試行錯誤の末に実現した初の大会には全国から強豪7校の60人が出場し、コロナ禍で限られてしまった作品発表の場に新たな可能性を開いた。

 「男の子のうれしそうなにやけ顔を、友達目線で撮りました」。丹生高の教室に並べたモニターに自分の作品が映ると、緊張気味の部員たちが撮影の狙いや見てほしいポイントをマイクに向かってプレゼンした。他県の写真部員らが画面を通して、それを見ている。

 丹生高の部員らはその後、祈るような表情で審査結果を見つめ、対戦相手との勝敗を決する色札の数に一喜一憂していた。

 大会は、コロナ禍でコンテストが中止されるなど、作品発表の機会が減ったのを受けて企画された。

 丹生高は毎年、香川県坂出商高へ出向いて部員同士が交流しているが、それも中断に。そこで昨年度、オンライン会議システム「Zoom(ズーム)」で丹生高と坂出商高、島根県の私立出雲北陵中学・高校をつないで作品を見せ合った。それを原形にして、今回の大会が実現した。

 参加したのはほかに沖縄県立知念高、宮城県立白石工高、熊本県の私立八代白百合学園高、東京都立小石川中等教育学校の計7校。いずれの写真部もコンテストで上位入賞を果たしている。全日本写真連盟が後援し、関西本部の森井英二郎事務局長、谷口晃隆委員ら7人が審査員を務めた。

 各校が共有した画面上で、5人一組のチームが対戦相手と交互に作品を発表し、一騎打ちの勝ち数や色札の総数で勝敗を判定した。見事な作品が映し出されるたびに「うおっ」「レベル高い」などと声が漏れ、審査員らも「うまいね」と頭を悩ませていた。

 予選リーグと決勝トーナメントの結果、小石川中等教育学校が優勝した。準優勝に白石工高Aチーム、3位には八代白百合学園高Bチームが輝いた。

 入賞は逃したものの、予選で逆転勝ちに貢献した丹生高1年の春木深希(みずき)さん(16)は「いろいろな高校と対戦できて勉強になるし、大会ができるのがうれしい」と話していた。

 森井さんは「他校生の作品を見ることで刺激になり、学べる機会も広がる」と述べ、「コロナ禍の中、発想を転換して一歩進めた取り組みだ。全国どこからでも参加でき、うまく運営すれば新しい活動にできる」と大会を評した。(中田和宏)

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